2010年 冬期特別号 ゼミナール通信 ’風に訊け’

受験生を持つ保護者の方へ

受験生を持つ保護者の身になってみないとわからないかもしれませんが、合格発表の日は、たとえ合格を信じていたとしても、なかなか落ち着くものではありません。倍率が高いときは特にそうで、万が一の時の心の準備をしてしまうものです。

さて、入試が刻々と近づいてきています。ほとんどの受験生に、「落ちたらどうしよう」という不安感を隠しきれない様子が伺えます。これからがプレッシャーとの戦いです。いかに落ち着いて普段通りの生活ができるか、そしてその上でラストスパートをかけられるかで合否が決まると言っても過言ではないかもしれません。そこで受験生に対して、家族は何をしてあげられるのかをまとめてみました。それぞれの項目をチェックして頂ければ、少しはお役に立てるのではないかと思います。

a.親の気負いすぎはありませんか。
時々、自分の受験のように頑張りすぎる保護者がいらっしゃいます。気持ちはわかるのですが過度の関わりはプレッシャーを与えて逆効果を招くことの方が多いと思われます。数年前のことですが精神面からくる腹痛に苦しんだ受験生もいました。どうぞご自分のお子さんを信じて見守ってください。又、「私立に行くお金はないからね。」「しっかり勉強してね。」などの励ます意味でついつい言ってしまいがちな言葉もプレッシャーになりますのでご注意を。

b.体調管理を万全に!
インフルエンザの予防接種はもうお済のことと思いますが、風邪をひかないように、必ず手洗い・うがいを励行させてください。もちろん家族全員、受験生と同じように体調管理を心掛けなければなりません。受験前日の夕食に、縁起をかついでトンカツを準備されるご家庭もあるかもしれませんが、当日おなかを壊した受験生もいましたので、できれば消化のいいものがよろしいのではないでしょうか。そして、試験当日の朝、食後に甘いもの(オレンジジュース・チョコレート)を食せば、頭の回転がよくなると言われていますのでお試し下さい。

c.「普段どおりに!」の声かけを!
前にも述べましたが、ほとんどの受験生は神経が過敏になっています。合否を気にし過ぎたり、弱気な言葉を発することもあるかもしれませんが、そんな時は「そんなことでどうするの。」「心を強く持ちなさい。」と言うよりは、「大丈夫だ。」「今までやってきたことを信じなさい。」「普段通りにいこうよ。」などプレッシャーを和らげるような言葉の声かけをしてください。子どもが不安を感じたときほど、親は冷静に振る舞う必要があると思います。

d.「朝型」の生活になっていますか。
試験中に脳がしっかり働くために今から試験開始時刻の3時間前には起床する習慣を身につけさせて下さい。生活習慣の管理は、保護者の方が担って下さい。

最後に、「万が一受験に失敗したとしても、そこで人生が終るわけではない」と開き直りの心持でどんと構えてください。
親の落ち着いた態度が子どもに余裕を与えると思います。